アメ車を乗っている方や、アメ車を探している方は聞いたことのあるキーワードかもしれません。
この記事を読んでいただければ以下のことが分かります。
- 新車並行車と中古並行車の違い
- 輸入車の実態
- 中古並行車で気をつけるべき点
新車並行車、中古並行車ってなに?
まずは新車並行車、中古並行車の定義から解説します。
新車並行車:新車の状態で日本に輸入された車両
中古並行車:現地でユーザー歴のある中古車を日本に輸入した車両
輸入車にも正規輸入車と並行輸入車の2種類ありますが、
新車並行車、中古並行車は名のごとく、”並行輸入車”の中での分類です。
※正規輸入車は“ディーラー車”などと呼ばれることが多いです。
アメ車 輸入車の実態
アメ車選びにおいて同じモデル、近しい年式、色、メーター表示距離など
一見同じような条件なのに値段がまったく違うケースってありませんか?
参考までにグーネットで同じ車種、近い年式で絞り相場価格を見てみてください。
https://www.gooworld.jp/php/search/summary.php
なんとなく、”新車並行”や“実走行証明”と書いてある車両が高く
新車並行や走行証明について特に触れられていない車両は安い傾向にありますよね。
この値段の違いって一体何が原因なのでしょうか?
一概には言えませんが、9割以上の場合は“走行距離”が原因です。
ここでさらにショッキングな情報をお届けします。
中古並行車はメーター改ざんされている可能性が非常に高いということ。
市場に出回っている中古並行車のなかで”実走行証明”という記載がない車両や
相場に比べて異常に値段の安い車両などがあれば、飛びついて買ってしまう前に
しっかりと調べてみましょう。
ではなぜメーターを改ざんをするのでしょうか?
ずばり販売側に高利益をもたらす可能性が高いからです。
要は利益率の良い在庫車を作りやすいのです。
例えば2万km走っている中古車と20万km走っている中古車を仕入れる場合、どちらの仕入れ価格が高いと思いますか?
当然、走行距離の短い2万kmの中古車です。
仕入れ価格が高いので当然、販売価格も高くなりますよね。
しかしメーター改ざん車を輸入している業者は違います。
彼らはアメリカの自動車オークションで20万km走っている中古車を安く買い、塗装や清掃、簡単な修理をしてカッコいいアルミホイールを装着したうえで、走行距離メーターを2万kmに巻き戻すのです。
アメリカで20万km走った車両を安く仕入れ、最低限修理し、日本で2万kmの中古車として、新車並行車の相場より少し安く売る事で利益を出しています。
メーター改ざんは日本に輸入されたあとではなく、アメリカから輸出される前に行われ
船に乗り、“走行距離2万kmの中古輸入車”として日本にやってきます。

日本では陸運局で受ける車検の際に、同時に走行距離も履歴として管理されています。
しかし2万kmとして輸入されてきた輸入中古車を日本で初めてナンバープレートを登録する場合はどうでしょう。
日本の陸運局は輸入前の走行距離やオーナーの履歴は管理していませんし、
あくまでも初めて日本で登録した「初年度登録」以降の履歴を管理しますので
アメリカでメーターが改ざんされた車両に日本でナンバー登録する事ができてしまうのです。
中古並行車を選ぶ際の注意点
ここまで中古並行車のメーター改ざんの話をしてきましたが、注意すべき点はすべての中古並行車がメーター改ざんされているわけではない。という事です。
知識をもって事前に確認することでこの中古並行車選びのリスクを減らす事ができます。
では実際に中古並行車を選ぶ際には何に注意すればいいのでしょうか。
過去に輸入アメ車販売店で働いていた筆者は、以下の方法をオススメします。
- ショップの店員にアメリカでの走行履歴を見せてもらえるか聞く
まずは素直に聞いてみましょう。やましい事がない場合は履歴を見せてくれるケースも多くあります。 - 店員に見せてもらえない場合は自分でCARFAXやAutoCheckでアメリカの走行履歴を確認する
「うちではわからないですね〜」などと言われた時点で色々察しますが、
CARFAXやAutoCheckというアメリカのサービスを利用するとアメリカでの走行履歴がわかります。
サイトは英語のうえ、有料ですが状態の悪い中古並行車をつかまされるより事前にお金を払って調べた方が粗悪なアメ車をつかまされる可能性もグッと低くなります。
ちなみにCARFAXやAutoCheckのレポートを取得する代行サービスもあるようなので、「CARFAX AutoCheck 代行」で調べてみると良いかもしれません。
これらのサービスを利用する場合は”VINナンバー”といわれる車両認識番号が必要です。
シリアルナンバーの持つ意味や読み方については以下の記事を読んでもらえると分かると思います。
- ワイパーやタイヤなど、消耗品の状態を確認する
粗悪な中古並行車は見える場所はキレイにしていますが、みえないところは後回しにしている事があります。
走行距離が低い割にタイヤの山が全くなかったり、エンジンオイルが汚れていたりする場合は注意する必要があります。 - 運転席のシート状態を確認する
運転席のシート状態は走行距離によってある程度比例します。
走行距離が長い=長時間運転席に座っている=運転席シートの状態が悪い
といった感じで状態の悪いシートの場合がありますので、シートのヘタリ具合もみてみましょう。
クッションが潰れていたり、シワが多く付いている事があります。
※車両によってはシートを張り替えてキレイにしている場合もあるので
逆にキレイすぎる場合や、内装がすべて張り替えられたカスタム車両が
メーター改ざん車の場合もあります。 - 下回りのオイル漏れやサビの状態を見る
底走行車なのに、オイル漏れのにじみがあったり、やけにサビが目立つ場合は注意が必要です。
特にサビは下回りだけでなく、ドアやトランクの開閉部分など水が抜けにくい場所に発生しますので重点的にみてみると良いかもしれません。
まとめ
いかがだったでしょうか。以下、簡単にまとめます。
- 並行車には新車並行車と中古並行車が存在する
- 中古並行車はメーターが改ざんされている可能性がある
- 粗悪な中古並行車を買わないためにはCARFAXやAutoCheckサービスを利用したり現車を入念にみて確認する必要がある
アメ車を探している、アメ車に乗り換えようとしている方は是非、参考にしてみてください。
粗悪なアメ車を避けて、あなたのアメ車ライフが幸せな時間となる事を願っています!
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